骨粗しょう症

英語名:Osteoporosis

疾患の概要

骨粗鬆症とは、骨密度と骨質が低下することで骨の強度が低下し、骨折のリスクが高まる骨格疾患です。骨粗鬆症が進行し、背骨(椎体)や大腿骨の骨折が発生すると、日常の生活動作に支障が出ます。さらには健康寿命も短くなり、生命予後も悪化します。多くの骨粗鬆症は原発性骨粗鬆症であり、高齢化に伴い発症し、特に女性では閉経後に骨粗鬆症が進行します。一方、若年や男性において骨粗鬆症による骨折が生じた場合には、続発性骨粗鬆症が隠れていることがあるので、注意が必要です。続発性骨粗鬆症は、2型糖尿病や慢性腎臓病といった生活習慣病、甲状腺・副甲状腺・副腎等のホルモンの異常や、白血病の一種の多発性骨髄腫等の様々な疾患により、骨折のリスクが高まる状態を指します。また、くる病・骨軟化症や骨形成不全等の希少な代謝性骨疾患が隠れていることもあり、その場合には慎重な診断・治療が必要です。

執筆者:

今西 康雄(大阪公立大学大学院医学研究科 代謝内分泌病態内科学)

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最終更新日:2024年09月24日